【二回試験対策】民事保全でとりうる手段について


二回試験対策としては、法的な論点というよりは「いかなる保全手段をとるべきか」について端的に答えられれば、二回試験突破という意味では十分と思われる。
したがって、大まかにどのような種類があるのかをまとめた上で、具体的にどのような手段が二回試験で問われうるか、個人的に重要と思われる手段についてまとめる。
なお、断りのない限り、下記の記述は、「改訂民事保全(補正版) 司法研修所」に基づいている。

1 民事保全の種類

まず、民事保全の種類には、以下の3つの種類がある。

⑴ 仮差押え

金銭債権の支払いを保全するために、執行の目的たる債務者の責任財産のうち債権額に相応する適当な財産を選択して、その現状を維持し、将来の強制執行を確保する手段

⑵ 係争物に関する仮処分

債権者が債務者に対し特定物についての給付請求権を有し、かつ、目的物の現在の物理的または法律的状態が変わることにより将来における権利実行が不可能又は著しく困難になる恐れがある場合に、目的物の現状を維持するのに必要な暫定措置をする手続(法23条1項)

⑶ 仮の地位を定める仮処分

争いがある権利関係について、債権者に生ずる著しい損害又は急迫の危険を避けるために、暫定的な法律上の地位を定める仮処分のこと(法23条2項)

2 具体的手段(111頁参照)

⑴ 仮差押え(20条、21条)

 ①不動産仮差押え(47条)
 ②動産仮差押え(49条)
 ③債権その他の財産権の仮差押え(50条)
  ※保全執行の効力:処分の制限

⑵ 係争物に関する仮処分

①物の引渡し・明渡請求権
 →占有移転禁止の仮処分(23条1項、24条、25条の2の1項、62条)
 ※当事者恒定効

   以下、処分禁止の仮処分型を列挙する。
 なお、以下では小分けにしているものの、2回試験対策として考えれば、②と④は「処分禁止の仮処分」として示せば十分と思われる(最悪③も)。
②所有権に関する登記請求権等(23条1項、24条、53条1項、58条1項・2項)
 →処分禁止の登記
 ※当事者恒定効

③他物権の設定等の登記請求権(23条1項、24条、53条2項、58条3項・4項、規22条1項)
 →処分禁止の登記+保全仮登記
 ※当事者恒定効+順位保全効

  ④建物収去土地明渡請求権(23条1項、24条、55条、64条、規22条3項)
 →処分禁止の登記(「建物収去請求権保全」を付記)
 ※当事者恒定効

⑶ 仮の地位を定める仮処分(23条2項、52条2項)

 仮の地位を定める仮処分は、その性質上、非定型的な内容のものが少なくなく、内容に応じた様々な仮処分の申し立てが考えられる(5頁注⑶)
 ※断行的効力

3 おわりに

  以上、2回試験対策としてのまとめを終える。
  もし、重要な点を見落としていたら、別のコラムなどで修正してほしい。




執筆者:  fumiya【Lv.816】

投稿日時: 2018年11月13日11:07

参考になった!