【71期向け】司法修習生の確定申告について【申告手続含む】


本稿では、納税額についてどのように計算されるか、概要を示したうえで、具体例を示したい。
なお、あくまで兼業等を行っていない修習生向けであるから、そういった方は別途質問を使ってみてほしい。
手続については、このコラムの一番下に補足している(URLを貼っただけだが・・・)。

第1 概要

1 修習生の収入について

  • まず、なにをもって収入と考えるのかというと、配属庁や最高裁判所から支払われた額全て(種類を問わず)が収入と考えて差し支えない。
  • また、所得分類(給与所得や事業所得とか)については、「修習生給付金案内」において雑所得と決められているようであるから、これも特に考えなくてよい。


  • 2 必要経費について


    本来、上記収入額が決まるといわゆる「経費」分を控除できるのだが、上記案内によれば、経費はそもそも修習生にはないらしい(ツッコミどころはあるが我慢)。

    3 所得

    1から2を差し引いた額が所得となる。
    修習生の場合2が存在しないので、1=3という図になる。

    4 控除

    所得から控除が差し引かれる。このURLを参考にしてもらえばよいが、基礎控除は誰でも受けられるから忘れずに。


    5 所得税及び復興特別所得税の決定

    4での計算結果が、課税される所得額になるところ、税率については国税庁のURLを参考にしてほしい

    そして、その所得税額から2.1%乗じた額が復興特別所得税になる(ここは具体例を見た方が早い)
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2014/a/01/1_02.htm

    6 5の控除

    もし、上記収入のうち、源泉徴収を受けていれば、その額が控除分となる(前払いをしていたというわけだから)
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2014/a/01/1_13.htm

    7 住民税について

    住民税はここのURLが参考になる
    都道府県によって異なるが、東京都の場合、5000円+課税所得×10%
    そこから、税額控除を受ける(所得税の控除額と異なるから注意!)
    https://biz-owner.net/koujo/kingaku
    もっとも、住民税については自治体ごとに定められている以上、必ず問い合わせることを勧める。

     

    第2 具体例

    (住宅給付金3.5万円(便宜上集合修習中ももらっていたとする。ここは仮定なので実際の例とは異なるから注意!)+移転給付金10万円を3回、旅費として5万円給付されている修習生の例。健康保険料はこの一年間で11万円払ったとする。)

    1 まず、基本給付金の13.5万円+3.5万円を1月から12月まで支払われるので(上述の通り仮定なので注意してほしい。)

    17万円×12か月=204万円。

    2 そして、旅費及び移転給付金として35万円もらっているので、1と合算して239万円。

    3 ここから、基礎控除と社会保険料控除を受けられるので、

    239万円-(基礎控除38万円+社会保険料控除11万円)=190万円が課税所得となる

    4 所得税額の計算

    190万円は5%なので、9万5000円が所得税額になる
     

    5 復興特別所得税の計算

    所得税額9万5000円に2.1%を乗じる
    (95000×2.1%=1995円)
    ※正確には、4のところで5%×102%の計算を行って一緒に納税額を決定するのだが、分かりやすさのためにあえて別にしたので注意してほしい。
     

    6 今回源泉徴収等は受けていないので、控除額はなし

    よって、9万5000円+1995円=9万6995円
    そして、100円未満を切り捨てるので、9万6900円が納税額となる。

    第3 住民税

    住民税についてはまた別途計算が必要になる(※確定申告を行えば別段の手続自体は今回不要です)。
    これは自治体によるので、自治体に相談するのがベスト・・・

    第4 まとめ

    以上の結果が、所得税額となる。
    あまり馬鹿にならない額なので(修習生にとっては)、上記URLを参考にして、確定申告をスムーズに行えるようにしてほしい。
    納税額の概算などはぐぐればすぐに出てくるので、それらで確認をするのも一つの手である(自分で計算すると間違える。)

    補足:納税申告手続の流れ

    下のサイトの手続の流れを読めばいい。
    簡単に言えば、確定申告書作成コーナーで確定申告書を作成して、それを印刷し添付資料を付けて郵送すれば完了。
    人によって添付資料が異なると思うので、各自参照してほしい。
    申告手続の流れ(国税庁)
    ※なお、↑のURLはH27年分の確定申告のページなので(比較的わかりやすいので引用しただけ)、実際に確定申告書を作成する場合は、更新を待ってほしい。




    執筆者:  匿名希望

    投稿日時: 2018年11月27日0:19

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